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2021年1月24日 8時40分
特集

業績回復が株価に反映される見極めの方法は(和島英樹)

「明日の好悪材料Next」~第35回

和島英樹和島英樹(Hideki Wajima)
株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

【今回チェックした「明日の好悪材料」記事一覧】

1月15日分

1月18日分

1月19日分

1月20日分

1月21日分

1月15日~21日では決算関係の発表が多かった。居酒屋チェーンの串カツ田中ホールディングス<3547>や繊維機械トップの津田駒工業<6217>は今期の業績回復を見込み、製造業向け派遣・請負の日総工産<6569>は業績の上方修正を発表した。津田駒の今期回復計画が株価に反映される見極めのポイントをテクニカル分析で探っている。

1月15日分 串カツ田中ホールディングス<3547>

■好悪材料~今期最終は黒字浮上へ

居酒屋「串カツ田中」を直営やフランチャイズチェーン(FC)で全国展開。関東を軸に地方都市などへ戦線を拡大している。2018年に全店禁煙に踏み切るなど、家族客の集客に注力している。

2020年11月期の業績を発表、売上高は87億600万円(前年比13.0%減)、営業損益は4000万円の赤字(前年は6億500万円の黒字)だった。年間配当は前年比20円減配の10円。

営業損益は会社計画の1億1000万円の赤字を上回って着地したが、新型コロナウイルスの影響による外食機会の減少、各自治体の営業自粛要請などが響いた。

ただし、住宅街立地が多く、全店禁煙によるファミリー層の増加などで、9~11月期の営業利益は3900万円と、6~8月期に続き黒字を確保している。

■『株探』プレミアムで確認できる串カツ田中HDの四半期決算の成長性推移

【タイトル】

今21年11月期は売上高112億円(前期比28.6%増)、営業損益2億8000万円の黒字、1株利益5.5円を計画している。配当は未定。

会社側の資料によると既存店売上高について第1四半期(12~2月)はコロナ前と比較して60%程度で推移し、以降はある程度回復する前提としている。

今期の新規出店は「串カツ田中」業態は直営店35店舗、FC15店舗、アルコールを出さない鳥と卵の専門店の「鳥玉」業態は4店舗を目指す。

1月18日分 津田駒工業<6217> ~ ☆テクニカル・チェック銘柄

■好悪材料~今期最終は赤字縮小へ

繊維機械の世界トップメーカー。ウォータージェット、エアジェットルームでの製織など先端分野に強み。工作機械にも展開している。

2020年11月期の業績と今21年11月期の計画を発表した。

前20年11月期は、売上高が208億5100万円(前期比44.7%減)、営業損益は44億8400万円の赤字(前年は2億2800万円の赤字)となった。新型コロナ感染拡大の影響で売上高が大きく減少、生産の落ち込みで採算も一段と悪化した。ただ、繊維機械事業では第4四半期に受注高は前年同期を上回ったとしている。

21年11月期の計画では、売上高が360億円(前期比72.7%増)、営業損益は6億円の赤字を計画している。営業損益は上期(20年12月~21年5月)に14億円の赤字予想で、下期は(21年6月~11月)では8億円の黒字を見込む。

同社によれば「新たな事業分野であるTRI(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)は、社内の生産工程に展開することで、社内の自動化・効率化を進めるとともに、積極的に外部に発信し、販促活動を展開する」などとしている。

TRIはロボットを利用した生産自動化システムの設計をワンストップで総合的に提供する事業。社内の生産を効率化するとともに、顧客向けロボット自動搬送システム導入を容易にし、サポートしていく。EV化が進む自動車業界や一般産業機械分野への販促を図る。

■津田駒工業の週足チャート(2018年1月末~)

【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同

株式チャートをチェックすると、週足では昨年3月安値の609円から、下値は徐々に切り上げ傾向にある。一方、上値は昨年6月の1017円からわずかながら上値が切り下がっている。

チャート上は煮詰まり感が浮上しており、13週線、26週線が支持なるかに注目。また、ここでは表示されないが52週線(19日現在862.6円)もサポートになっている。

ローソク足と基準線、転換線、遅行線、先行スパン1および2の5つの線で形成し、2つの先行スパンの間で形成される雲の厚みやローソク足の位置などを見て今後の株価の動きを予測する一目均衡表を確認すると、下のチャートで濃い緑で記した基準線がサポートになっている。この線は過去26週の高値と安値の中間値で、21日現在854.5円だ。

抵抗帯の上限である先行スパン2は今週を含む52週間の「高値+安値÷2」を、52週間後にプロットしていく。昨年11月高値1404円÷今年3月安値609円=1006.5円。この時間帯が長いため、抵抗帯の上限はこのラインが10週ほど継続する可能性が高い

この間に上に突破できれば、上昇基調が強まる。一方、抵抗帯の下限を割り込むようなら、下降トレンド発生のシグナルともなりそうだ。

■津田駒工業の週足チャートと一目均衡表

【タイトル】

1月19日分 日総工産<6569>

■好悪材料~今期経常を31%上方修正、配当も3.57円増額

製造業派遣・請負の大手。自動車、電機、精密機器など幅広い業種に展開。求人サイト「工場求人ナビ」を自主運営。事務系の人材サービスも手掛けている。

2021年3月期の業績を上方修正、売上高は前回予想を10億円上回る680億円(前期比9.3%減)、営業利益は6億円増額の24億円(同21.6%減)になる見通し。

上方修正は2回目。前回(20年11月)は新型コロナ感染拡大による経済活動の低迷から、第2四半期以降に徐々に経済活動が再開され、事業環境も緩やかに回復すると仮定し、予想を算定していた。

■『株探』プレミアムで確認できる日総工産の業績修正の履歴

【タイトル】

今回の発表資料では「中核事業の製造系人材サービスについては、顧客メーカーにおける生産活動の再開のもと、製造スタッフの稼働が上昇することで、一人あたり売上高が改善するなどの回復が前回予想時よりも鮮明なものとなっている」などとしていた。

自動車関連で稼働調整が改善され、電子デバイス関連では次世代通信規格「5G」や働き方改革による需要が底堅いという。期末一括配当は前回予想比3.37円増配の15円10銭(前期は25円)とする方針。配当性向は30%をメド。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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