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米国株
2021年1月3日 19時00分
特集

新春3大テーマを追う(2)EV 「“脱ガソリン車”へ本格発進で現実買い局面に」 <株探トップ特集>

―世界主要国が普及促進に注力、リチウムイオン・全固体など電池関連株の注目度大―

2021年は電気自動車(EV)が本格始動した年として歴史に刻まれそうだ。米国は民主党のバイデン氏が大統領に就任し、環境重視政策が打ち出される見通しだ。また、世界の主要国は「脱炭素社会」に向けた政策を一斉に打ち出しており、この流れのなかEVに対する需要はいよいよ本格化するとみられている。リチウムイオン電池や全固体電池などの関連株を含め、新年はその動向から目が離せない。

●米テスラ株の急騰がEV時代到来の号砲に

20年は、しばらく鳴りを潜めていたEV関連株が完全復活した年となった。その象徴が、米国の大手電気自動車メーカー、テスラの株価急騰だ。同社の株価は年初から8倍近くに跳ね上がり、時価総額は約65兆円とトヨタ自動車 <7203> の約26兆円を大きく引き離している。比較的価格が低いEV量産車の「モデル3」の販売が順調であり、20年7-9月期まで5四半期連続で最終黒字を計上している。S&P500種指数にも採用され、テスラは名実ともに米国の有力機関投資家からも認められる銘柄となった。更に、テスラのようなEVメーカーにとって強力な追い風となるとみられているのが、今年1月20日に民主党のバイデン氏が米国の新大統領に就任することだ。

●米バイデン政権の誕生でEV普及が加速、日本も本腰入れる

バイデン次期大統領は、気候変動対策の国際的枠組みであるパリ協定に1月にも復帰することを表明しており、環境・インフラに4年間で2兆ドル(約206兆円)を投じる計画。特に、全米にEVの充電設備を50万カ所設ける方針であり、今後バイデン政権の下でガソリン車からEVへの移行は加速度的に進行しそうだ。新年の米国の環境政策はトランプ政権下のそれとは様変わりする見通しだ。

すでに世界では温暖化ガスの排出量削減に欧州や中国は前向きに取り組んでいるが、足もとでは日本の環境政策も前進している。菅義偉首相は昨年、50年までに温暖化ガスの排出量の実質ゼロを目指すことを表明した。また、東京都の小池百合子知事は都内での新車販売を30年までに非ガソリン車に切り替える目標を明らかにしたほか、日本政府も自動車は30年代半ばに全ての新車をEVなどの電動車にする方針を示している。

●車載用モーターの日本電産やパナソニックが中核銘柄

今後は「プリウス」などハイブリッド車燃料電池車(FCV)で高い実績をもつトヨタやEVに積極的に取り組んできた日産自動車 <7201> 、それにホンダ <7267> など自動車メーカーの動向が注目される。特に、トヨタは環境対応車での展開力が評価され昨年末から株価は堅調な値動きとなっている。日本電産 <6594> は車載用モーターを手掛けEV関連の中核銘柄に位置づけられている。更に、株式市場の物色の中心となるのはEVのキーデバイスとなるリチウムイオン電池や全固体電池などのバッテリー関連銘柄だ。電池はEVの性能を左右することになるだけに、EV関連株の投資での中心テーマとなっている。リチウムイオン電池ではパナソニック <6752> は車載用で世界2位の実績を持ちテスラ向けに納入している。ジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> もリチウムイオン電池を手掛けている。

●リチウムイオン電池で戸田工、日化産、関電化など

リチウムイオン電池は、充電して繰り返し使用できる蓄電池(2次電池)で、正極材、負極材、セパレーター(絶縁体)、電解液で構成されている。住友金属鉱山 <5713> は、パナソニックを通じてテスラにリチウムイオン電池の正極材を納入している。同じく正極材は田中化学研究所 <4080> [JQ]や戸田工業 <4100> 、日本化学産業 <4094> [東証2]などが手掛けている。負極材では三菱ケミカルホールディングス <4188> や日本カーボン <5302> などが関連銘柄となる。また、リチウムイオン電池用セパレーターではWSCOPE <6619> やニッポン高度紙工業 <3891> [JQ]、東レ <3402> は高実績を持つ。電解液にはステラ ケミファ <4109> や関東電化工業 <4047> 、セントラル硝子 <4044> が関係している。更に、EVモーター用巻線機でNITTOKU <6145> [JQ]や小田原エンジニアリング <6149> [JQ]なども挙げられる。

EV用急速充電・給電システムを手掛ける東光高岳 <6617> やニチコン <6996> 、日新電機 <6641> 、新電元工業 <6844> 、などにも注目したい。EV向け放熱材料を手掛けるデンカ <4061> や2次電池用温度センサーを手掛ける大泉製作所 <6618> [東証M]などにも物色の矛先が向かいそうだ。

●全固体電池で三桜工や三井金属、ニッカトーなど

また、次世代のEV向け2次電池として注目を集めているのが、「全固体リチウムイオン電池」だ。現在の主流であるリチウムイオン電池は航続距離の問題や中にある電解液が燃えやすいという欠点がある。その一方、全固体電池は電解液の部分を固体材料(電解質)に変えており、発火リスクを解消できるほか、電気貯蔵能力も高い。トヨタは同電池の搭載車を20年代前半に販売する方針とも報道されており、今後の展開が注目を集めている。全固体電池関連では、村田製作所 <6981> やTDK <6762> のほか、三櫻工業 <6584> や三井金属鉱業 <5706> 、FDK <6955> [東証2]、マクセルホールディングス <6810> 、出光興産 <5019> 、オハラ <5218> 、カーリットホールディングス <4275> 、ニッカトー <5367> などが注目銘柄に挙げられている。

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