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2020年4月11日 8時00分
市況

【村瀬智一が斬る!深層マーケット】 ─直近IPOやインデックスイベントなど需給を手掛かりに選別

「直近IPOやインデックスイベントなど需給を手掛かりに選別」

●下値堅さを意識か、決算通過すればアク抜けも

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中であるが、政府の緊急事態宣言が発令されたことにより、感染の封じ込めフェーズへと移行した。安倍首相が一日のPCR検査体制を2万件へ倍増させるなど新たな防止対策を明らかにしており、今後も感染者の増加は想定されるところ。そのため、これまでのようにマスコミ報道などによってパニック的な流れとはなりづらいだろう。米連邦準備制度理事会(FRB)が大規模な追加支援策を発表するなど、各国の金融・財政政策によって市場も落ち着きをみせる可能性があり、下値の堅さが意識されてくることになろう。

また、今週は新興市場の中小型株、特に直近IPO銘柄の強い値動きが目立っていた。新型コロナ関連銘柄による循環的な物色から、出遅れている銘柄を見直す流れに向かってきた点については、投資家のセンチメントも改善傾向にあるのだろう。直近IPO銘柄については、IPOの中止が相次いでいたこともあって、受け皿的に資金がシフトしている可能性があり、引き続き投資家の関心を集めることになりそうだ。

そのほか、決算発表が徐々に増えてくるなか、第4四半期で大きく業績が落ち込んだ企業や今期計画を開示しない企業が相次ぐであろう。ただし、3月以降の下落相場によって株価が半値以下水準まで下げている銘柄も少なくなく、一先ず決算通過でいったんはアク抜けに向かう可能性はある。

一方で、完全なリスクオン状態ではないため、全体としてはアンワインドの動きが目立っている。出来高についても一時期にくらべれば低水準であり、東証1部の売買代金も3兆円を下回る状態が続いている。そのため、インデックスに絡んだ売買のインパクトがより顕著に表れやすい。日銀のETF買い入れに伴う後場の強さがよい例である。

目先は商いが大きく膨れる状況が考えづらい中、指数イベントなどによるイベントドリブンの戦略も活きそうである。そのうえで、4月7日に東証から TOPIXの浮動株比率(FFW)の見直しに関する発表が行われており、28日の大引けで需給調整が行われる。5月半ばにはMSCIの定期見直しの発表が予定されている。薄商いだからこそ、インデックスイベントに絡んだ売買のインパクトが大きくなることが考えられるため、注目しておく必要があるだろう。

ちなみに、以下5銘柄のうち、朝日インテック <7747> 、M&Aキャピタルパートナーズ <6080> 、チェンジ <3962> は材料のほか、TOPIXの浮動株調整による買い需要も見込んでいる。HENNGE <4475> [東証M]、スマレジ <4431> [東証M] は、上場がまだ若い企業の中から個別の材料と株価位置で注目している。

●今週の活躍期待「注目5銘柄」

◆HENNGE <4475> [東証M]

クラウドでのIP制限、デバイス証明書、セキュアブラウザ、二要素認証など豊富な認証機能により利便性と安全性のバランスのとれたセキュリティサービスを提供する。企業のテレワーク導入が急がれるが、全国での導入は5%程度にとどまっており、外出自粛が長期化する中で需要が伸びる可能性がある。株価は足元でリバウンド基調が継続しており、3月高値(3420円)が射程に入っている。高値更新後の一段の上昇が期待される。

◆朝日インテック <7747>

「ガイドワイヤー」をはじめ「ガイディングカテーテル」、「バルーンカテーテル」といった、 カテーテル治療に不可欠な医療機器を主力として開発・製造・販売を行っている。ガイドワイヤーのシェアは高く、国内で77%、欧州・中近東は47%、中国で59%を占める。株価は3月17日安値2270円をボトムにリバウンドが強まり、3月19日には2897円まで上昇。その後は調整が続いていたが、直近で3月高値を抜いてきている。

◆M&Aキャピタルパートナーズ <6080>

オーナー経営者の高齢化を背景に事業承継する手法として、特に中堅・中小企業に対して友好的な M&A仲介サービスを提供する。新型コロナウイルスの感染拡大により休業に追い込まれている中小の企業は多く、M&A仲介サービスの需要は大きいと考えられる。株価は1月14日高値4840円をピークに調整が続いており、3月23日には1726円まで下落。その後は緩やかなリバウンドをみせており、上値抵抗の25日移動平均線を突破してきている。

◆チェンジ <3962>

AI 、音声インターネット、モビリティ、IoTビッグデータ クラウド、セキュリティなどの各種アルゴリズム群のライブラリおよび基盤テクノロジーを活用したサービス、IT人材育成の研修を提供。緊急事態宣言に伴い、在宅勤務に迅速に移行すべき状況になった企業向けに「在宅勤務立ち上げ統合パッケージ」を提供している。株価は2月14日高値4850円をピークに調整が続いているが、2500円割れ水準で目先底を確認し、足元のリバウンドでは上値抵抗の25日線を捉えてきている。

◆スマレジ <4431> [東証M]

低価格、高性能なクラウドPOSレジ「スマレジ」を展開。バーコード・QRコード決済に対応しており、スマートフォンに表示されたコードを読み取るだけで決済が完了するなど、キャッシュレス決済に対応する。中小の飲食店などでは新型コロナ対策に伴う休業による影響が相当大きく、効率化や顧客向けサービスの強化を進めるうえで、改めてキャッシュレス化による需要拡大が見込まれる。株価は2月21日高値4230円をピークに調整が続いているが、2500円処でのダブルボトム形成から、上値抵抗の25日線を捉えてきている。

2020年4月10日 記

株探ニュース

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